性交の美を追求する学問『性交学(Intercoursology)講義ノート』 / 序章

性交学
よも

いままで性の哲学や性交体位の美学について自分なりに研究をしてきましたが、新しい学問としての確立できるのではないかと考え、講義ノートを作ることとしました。

 

なぜエロさを感じるのか、フェチとは何なのか、性交中の主観的な美とAVで観る客観的な美のポイントはどこにあるのか。

 

その答えを研究した専門家や哲学者などはいないため、いまだ謎…いや疑問に思う人もなかなかいないでしょう。

 

そこで、ゲイの視点を持つ自分が体位やAVを通して得た知識などを含め、「性交学」として新たな視点のキッカケを作れるのではないかと思い立ち上げました。

 

性交学序説 ― 序章

 人間はなぜ性交をするのか…生物学的には「繁殖のため」「種を残すため」と答えるのが簡単です。

でも、それだけでは説明しきれません。

性交はただの生殖行為ではなく、そこに快楽を見出し、を感じ、そして時に文化を生み出してきました。

考えてみれば、性交は生命の営みであると同時に、歴史とともに変化してきたものでもあります。

古代の性愛書から現代の映像文化まで、性交は人間の感性や価値観を映し出す鏡のような存在なのです。

そこで本稿では、新たな視点として「性交学(intercoursology)」という考え方を提案します。

 

 性交学とは何か?

性交を、生物学や医療だけの対象ではなく、美学・哲学・文化史の観点から捉える学問です。

たとえば——

  • 身体の形態美
    女性の胸や尻、腰の曲線など、柔らかく丸い形は古くから性的な象徴とされてきました。
    後背位で見える腰の曲線や尻の形には、視覚的な「記号」としての力があり、人の興奮をかき立てます。

  • 食との比喩
    「尻=桃」「睾丸=いなり」「女性器=アワビ」……。
    食欲と性欲は脳の快楽系でつながっており、「美味しそう」という感覚が性的な欲望と呼応しているのも自然なことです。

  • 歴史と文化
    江戸時代の四十八手、世界各地の性愛書、現代ポルノ。
    それぞれの文化が「美しい性交」をどう描いたかを知ると、時代や地域による価値観の違いが見えてきます。

 

 性交学はまだ始まったばかりの試みです。

けれど、性交体位の再発見、文化的な違いの記録、そして美の視点からの再評価を重ねていけば、人間にとっての性交の意味はもっと深く開かれていくはずです。

このブログ「戯道館」は、その実践的なアーカイブとして、「性交学」の可能性を探っていきます。

 

各章の構成

このページ(序章)で性交学の学問としての問いを述べたあと、各章でより追求していくものでありますが、各章のテーマ名は仮となりますので変更の可能性がございます。

 

序章:性交学の問題提起と定義

– 性科学との違い
– なぜ性交を学問にできるのか

 

第1章:身体の形態美と快楽の本質

– 性器・肉体・性交に宿る形態美
– 性の本質と快楽への探究

 

第2章:五感と感情が生む性愛

– 肉体と精神のつながり
– 感覚(視覚・聴覚・嗅覚)と情動

 

第3章:歴史と文化に見る性愛の多様性

– 四十八手と世界の性交図式
– 動植物の性やジェンダー観
– フーコー『性の歴史』と現代BL現象

 

第4章:現代の実践と観察

– 研究資料としてのAVレビュー
– 体位変化の意義
– 主観と客観の視点

 

第5章:未来の性愛と学問の展望

– 創作としての体位と可能性
– 倫理・社会的課題と新たな学術
– 接触を超える未来の性嗜好

 

性科学との違い

 性交を学問的に扱う試みはすでに「性科学(sexology)」という分野に見られます。

性科学は医学・心理学・社会調査を基盤に、性の健康や行動を科学的に説明しようとする、19世紀末〜20世紀初頭に成立した学問であります。

生殖生理学、性機能、内分泌、性行動のメカニズムなどの生物・医学的側面。

性指向、性役割、社会規範、性犯罪、ジェンダー論などの心理・社会学的な研究。

性の文化史、宗教との関係、芸術表現、規制史などの歴史・文化などより現実に則したものです。

 しかし、本稿が提唱する「性交学(intercoursology)」は、性交そのものを美的・哲学的に考察する学問であり、性科学と考察する分野が異なります。

その対象は、性交の本質や快楽・関係性、性の存在論的意味を問う形而上学的探究

体位の姿勢や形態の美、主観と客観の美の差異を論じる美学的考察

そして時代・地域による性交観や体位の変遷をたどる文化史的視点にまたがった研究です。

 すなわち、性科学が「身体の機能と行動」を測定するのに対し、性交学は「形態と美の本質」を問う点で新しい性哲学としての分野を切り開いていくものです。

両者は競合するのではなく、相補的な視座を提供するものであり、人類の発展に役立てることが幸いであります。

 

なぜ性交を学問にできるのか

 そもそも学問を創設するとはどういうことか?

まず既存の学問では十分に説明できない現象や課題が存在し、それに対して新しい概念・方法論を必要とする場合に生まれます。

対象の独自性・方法論の確立・理論体系の構築・社会的意義といった要素が必要であり、流行や一過性のテーマでは学問として定着しにくいのです。

 性交学では科学では証明しにくい哲学的な側面である美学・形而上学・文化史などの学問から性交をどのように捉えていくかを考察するものです。

たとえば、「美学」を用いた考察により私のテーマである性交体位の形態美をどのように追求していくか。

性の本質については同性愛視点による独自性も考慮しての存在や意義などを哲学する「形而上学」としての考察。

「文化史」からの模索では、政治・社会・宗教などの側面から性の歴史もふまえて考察していくことで、本質を補完することができるでしょう。

 本来であれば性行為に関する所説や本などは多数あるため、新しく考察するような面はないと思われてきました。

しかし、性交体位について記された書籍は数えるほどしかなく、また体位の種類や説明について記述されてはいても、視覚・機能的側面について論じてるものは皆無であります。

その理由として、体位の研究者はおろか、性の発散であるAVなどの映像を観て考察に耽る者は普通はいないでしょう。

さらに、海外では性愛について宗教的な制約(SEX・同性愛の制限)があり、容易に実践や視聴ができないことも研究が進まない理由として難くありません。

 そこで、四十八手の研究や創作・体位の比較・AVレビューの経験が、すでに性交学の「フィールドワーク」+「実践的批評」となっていたこともあり、他の学問と考察を重ねるキッカケとなりました。

その試みにより、「哲学・美学・文化史・科学」と接続すれば、まさに 世界初の「性交学」として打ち出せることを確信したものであります。

加えて、性研究は異性愛中心のため、「ゲイ視点」でのアプローチは学問としても独自性を持つという点があり、異性と同性の性交差もまた研究の対象といえましょう。

 

よも講師のアイコン

現在(2025/8)は美学、形態、性の歴史といった書物からヒントを得て、性交学を模索しているところです。

 

興味のある方の意見があるとそれも性交学を発展させていく原動力となりますので、「お問合せ」からのご意見も頂戴しております。

 

年内を目途に完成のメドが立てたいですね。(゜-゜)

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