第3回は2024年8月24日(土)の二ベロ(二丁目のベローチェ)で「哲学カフェ」という対話を楽しむ会を開催しました。
「LGBT」をテーマとして議題することはありますが「ゲイが集まって議論する」といったことは耳にしたことがなかったのでコミュニティの場として設けようと思い提案!
ゲイコミュニティは体を使うことが多いので、頭を使うコミュニティとして!(難しい話はしませんよ)
第2回の「哲学カフェ」を2024年8月24日(土)に新宿で開催しました!
前置き
【哲学】なんて小難しそうな言葉を使ってますが簡単にいうと「いろんな視点で話をしましょう」ということです。
哲学カフェの概要
テーマについては主催者である「よも」が事前に2つ用意し、一つ目はゲイを哲学的側面で話すタイトル、2つ目にゲイが悩みやすいことに経験・学術的な側面からアプローチしていきます。
みんなが話に参加できるよう、テーマを選ぶときのポイントとしては、以下の3つを挙げることができます。
・⽇常⽣活と関連すること
・誰もがそれについて考えることができること
・シンプルで根本的な問いを含むこと
哲学カフェで重要なのは、〈知らないことを知るための問い〉ではなく、〈知っていることを改めて問うような問い〉です。
合意形成の場ではなく対話のプロセスを楽しむことが大切であるため、話を最後まで聞くなどある程度のルールはもちろんあります。
全員が必ず発言する必要はなく、発言せずに傾聴に重きをおくのも参加者の自由です。
また、何をどういう順番で話すかは決まっておらず充実した時間になるかどうかは参加者次第でもあります。
一般的なルールとして
- 発⾔する/しないは⾃由です。
- ⾃⼰紹介は不要です。
- 質問や反論は積極的に。
- 他の⼈の話は最後まで聞きましょう。
- 考えや信条の押しつけはやめましょう。
より哲学カフェの詳細が知りたい方は《【哲学カフェ】ゲイのコミュニティとして対話を楽しもう》をご覧ください。
テーマ紹介
今回のテーマについて軽く説明します。
一つ目は「日本と外国の比較」です。
国内では多様性が話題になっており、LGBTもその枠組みに入っています。
そしてもう一方、国外からやってくる外国人も多くなりコチラも多様性として様々な話題にとなっております。
そこで、LGBTに関する多様性として日本と外国との違いをどのように認識しているのか?
ゲイに関して抽出したときにある程度の文化の違いなどを把握しておかないと、外国人のゲイを受け入れるという点でも大きな問題になりかねません。
そこで外国との比較について議論をしていきます。
二つ目が「都会・郊外・田舎の比較」についてです。
住む場所というのは人生を大きく左右するもので、いろんな自己啓発本にも書いてあるほどです。
一般人なら都会の駅前近くに居住があればステータス高めですが、ゲイとしてならどこがいいのでしょう・・
ゲイ活するにも都会など人が集まりやすいところでイベントが開催されるため、ただ駅が近いだけでなく、活動しやすいところでないと不便になってしまいます・・
新宿二丁目などがある新宿に住むのが活動しやすいですが、いかんせん住居費が高すぎる・・なので新宿に近くて家賃を抑えるといった点で中野辺りが人気ありますね。
というわけで苦楽な話も交えそうな住まいについて議論していきます。
今回のメンバーは《主催のよも・顧問のサクヤ》の2人でお送りします。
各テーマの詳細や結論についてご覧ください。
日本と外国の比較
ゲイに寛容な国もあれば差別する国があります。
その違いについては言及するまでもありませんが、寛容な国をお手本として参考にしたいですね。
テーマの説明
日本と外国を比べるうえで重要なポイントは各国のLGBTに対する寛容性(受け入れること)でしょう。
世界的に寛容する傾向にありますが、欧州などの民主主義的な国はゲイとしても生きやすい傾向にありますが、一部を除いて東南アジアやアフリカ方面になると差別の対象になりやすいです。
国によっては死刑になるところもあり、国としての傾向は独裁政権などが多く、女性差別なところあります。
そう考えるとモザイクなどの規制はありますが、日本という国は比較的ゲイとして生きやすい国だといえます。
比較することで海外よりも良い点・改善するべき点などを対話のなかで模索することができるかが議論のポイントとなるでしょう。
この話題をするためのヒント・キーワードとして下記の点を並べました。
- 受容度の差: 社会的な受容度の違い、同性婚や権利保護に対する法制度など
- 現代の状況: 現在のゲイコミュニティの役割、イベントの規模、メディアの描写など
- 恋愛や友情: 友情と恋愛の境界についての違い、恋愛や友情の文化的差異など
議論の概要
参加者の視点や意見をまとめてみました。
極端な一部の地域を除外すれば世界的にはゲイとして開放的になりやすい国が多いと思うな!
つねに日本は欧州の2番手のような枠にいて、外国よりもLGBTに対する問題意識は低いと感じる。
海外だと芸能人や政治家なんかもセクシャリティーを開放している人が増えてきているイメージがあるけど、日本はまだまだだよね。
最近だって声を上げ始めたのも政治利用な人が多く当事者か怪しい人だっている!
外国に行ったことがあるわけではないけどXなどのSNSを見るだけでも寛容さの違いを肌で感じることができるんじゃないかな。
ただ、Xなどのおかげで日本にも性の寛容(モザイクなど)は垣間見えている気がするから進んでいないとは言わないよ!
ただ、ゲイとして生き方は世界的にも自由度は高めだと思っていて、LGBTなんかでは昔と急激な変化は少ないけど寛容なところも多かったから改めてツツく面も少ない方なんだと思う。
外国の差別というのは人種含めて迫害なんかも多かったりするから、改善点が多すぎて逆にそれが活動しているように見えているのかも!
だから、外国人が日本に来るとお店での対応もゲイ差別がなくてびっくり!なんて話も聞いたことがあるな。
今後の課題はゲイとしてのオープン性を高めると政治的な面でも変化が出てくるかもしれないね。
さて、上記の2人の意見を簡単にまとめるこんな感じでしょうか!
よも・・外国の寛容度が活発化して日本に過剰な影響
あくまで各個人の外国に対するイメージなので、実際に海外で活動されている方の意見は違うかもしれません。
対話の抜粋
具体的な対話のやり取りを引用しつつ、議論の流れやポイントをコメントで並べます。
まずは、各個人の外国のゲイ活イメージなどについて深掘りしてみましょう。
外国人は外向的で体当たり(リアル)なコミュニティがあるけど、日本人はSNSでも損をしにくく、勝負に勝てると確信したらリアルすることが多い気がする。
仕事なんかも含めた社会性なんだろうけど、コミュニティにも失敗したくない(できない)といったところがあるよね?
それはもう体当たりじゃなくて、お互いについて知り合いになった状態だから「初めまして」な感じはないよね。(バーチャルコミュニティ)
それがゲイイベントでも如実に顕れていて、各グループが場所を借りるために参加しているような雰囲気になっているよ。
たしかに海外だとSNS含めてオープンの違いが分かりやすいね。
ゲイのクラブ映像とかが流れてくると行為も見えたりしてヤりすぎwなんて思うところもあるけど、そこで違和感となってしまうのが寛容性の境界線ともいえるのかも。
安心安全が好きな日本人にとって「失敗しないことが安全」であり、「グループに所属していることは安心」であることから外国人のような外向性というのを身につけるのは一朝一夕ではないよね!
この範囲内にいることで本来の寛容さに鈍くなり、対外活動が低下する要因なのかもしれないな!
外国の方が性に対してオープンなイメージがあるのは変わりありません!
次に外国と比べてコミュニティ面ではどんなイメージがあるのか?
外国だと過程でバーベキューするのが一般的で親族だけでなく、仲間を集めて楽しんだりするイベントが多いけど、日本では聞かないよね。
日本だとホームパーティーだってグループ化されているから知らなかった仲間を増やしているイメージも少ない。
本来イベントのコミュニティは「未知との遭遇を楽しめるところ」にあるけど、哲学カフェみたいに誰でもオープンにすると人は寄ってきにくいし、イベントだと性的接触がメインの人が多いから体のコミュニティだけして終わるなんていうのもある。
おそらく日本人が外向的な対人コミュニケーションを得意とする民族ではない点があるのかもしれないね。
そして、対人となるときは基本セックスという人も多いだろうから外国人との考えが違うかもしれない・・外国人もそんなもんか?w
そうすると社会的な法整備なんかを求めたりしているけど、内向的なゲイが多く、オープンにしたくなければ、差別がない限りこのままでも充分ということになってしまうな。
さて、一部の抜粋ではありますが、あなたなら外国と比べたときにポイントとなる点はどこになりますか?
考察・まとめ
議論の要点や筆者自身の考えを簡潔にまとめたり、用語の解説を下に載せておきます。
ポイントをまとめると
- 外国(欧米)などの民主主義ではゲイをオープンにしやすく寛容なイメージ
- コミュニティ面では外国人の外向性と比べると日本人は内向的
- 政治面でも外国の方が進んでおり、日本の政治は対応が遅い
- BBQなど家庭的な部分を取り入れるとゲイの輪が広がる
抜粋したところ以外での話では下記のような話もありました。
- 日本もセカンドストリートなどのゲイユーチューバーはいるがゲイ界隈がメイン
- 世間話の中でゲイと言う単語が違和感なく使えるような時代があることを希望
- 視覚(服装などの自由)で男女の概念がなくなったときが新時代
- イベントなどで内向的なゲイも含めた仲間集めができると全体として外向性が高くなったといえる
話のメインは外国のゲイオープン度とコミュニティ活動についてでした。
今回は実際にGOGOBOYのように海外でも活動しているような方の実体験を聞くことはできないので世間的なイメージから対話が始まっています。
ただ、海外で活動したりするというのは大変厳しい世界ですからゲイとして活躍するならより狭き門ともいえます。
テーマ1に関する議論を通じて、「日本と外国の比較」についての理解が深まりました。このような議論に興味を持った方には、以下の書籍がおすすめです。
都会・郊外・田舎の比較
テーマの説明
住む場所で人生の大半は決まってしまうわけですから、引っ越す場合は入念に近辺について調べたりもしますよね。
ゲイであれば新宿二丁目を中心として、そこから遠ざかるほど田舎扱いに・・
郊外と田舎は同じ意味ですが、自分のなかでは都会に近い田舎を「郊外」なんて分けてたりします。
もちろん田舎が全部不便ではないですし、喧騒もあまりないことから好んで住んでいる人もいます。
都会でも田舎でも個人のゲイ活をしていなければ関係なかったりしますから暮らしはどんなものなんでしょうね?
この話題をするためのヒント・キーワードとして下記の点を並べました。
- 性活の利便性:イベントの大半は都会である都合、利便性の高さとコミュニティの関係
- 住環境や費用:都会は狭く田舎は広いが充実度の差異、ゲイに人気の地域や住宅費の比較、都会/郊外/田舎暮らしのゲイ事情
- コミュニティ:ゲイ人口の比率、匿名性の高さ、イベント参加率や交流の仕方
議論の概要
参加者の視点や意見をまとめてみました。
まずは質問として「ゲイ」という点で暮らすならどこに居住をしていたほうがよさそうですか?
イベントの開催や集まりやすさ、ゲイという自分のアイデンティティを売りだすうえでも拠点として間違いないだろうし。
たとえば新宿まで1時間以上かかるのであればバーチャル的なものを楽しんでしまうし、呼ぶにしてもリアルというコミュニティの難しさがあるよ。
SNSの投稿でも都会方面に暮らしている人が多くて、田舎だとメディア系にも疎くなりやすくなってしまう。
だけど、ゲイが集中してしまうことが原因で閉鎖的ともいえるんだよね。
中野近辺は家賃も安めでゲイが多くて悪くないと聞いたけど、中野駅の近くはではなく「中野坂上」というところが若者に人気らしい。
Xでも田舎住みであることに不満を漏らすユーザーも多くいることから、人生を上向きにするならやはり東京に来た方がいいんだね。
自分も潜入レポートなんかは新宿近辺のイベントがメインだから尚更引っ越したほうがよさそうw
ゲイとして活動するうえでの居住地の価値観は人それぞれとはいえ反対の意見は少なそう。
よも・・新宿近辺に住むべし
対話の抜粋
具体的な対話のやり取りを引用しつつ、議論の流れやポイントをコメントで並べます。
ますはゲイ活するうえで住処について考えてみましょう!
おおざっぱだけど、都会だと「区」や県庁所在地のことで、郊外とか田舎は「市」ともいえるかな。
自分に合った住み方が大事だけどゲイ活に人生をささげるなら都会でないと難しいところはあるよね。
ただ、結局集まる人達も似通った人になるからゲイとしてSNSなどで発信しないと閉鎖的な空間になってしまうんだよな。
田舎だと車を用意しても相手は来たがらないし、都会に行ってパーキング探すのも一苦労だから、こっちも閉鎖的になってしまうからそんなに変わらないけど・・
自分が住んでいるところは交通は便利だし一本で新宿などに行けるところだけど時間はかかるから田舎ともいえるかな。
人によっては俺が住んでいる場所を羨ましく思う人もいるから、居住地そのものについてはとくに言及しないよ。
いまは戯道館とかゲイブログをやっているけど別にゲイ活動家として生きる気はないから住まいはいまのところで十分かも。
まぁ、本当にゲイ活動だけで生活が成り立っている人はごく一部で、有名なゲイ垢の人たちも一般社会で苦労している人ばかりなんだよね。
う~ん(゜-゜) ちょっと夢がなかったかw
ではどこに住みたいか?聞いてみましょう!
そりゃあやっぱり自分は新宿に住みたいよ!
車も大好きだから交通手段のためではなく趣味として持っておきたいし、ゲイとして遊んだりするならイベントもある新宿近辺で決まりでしょ!
まぁ、当然他の地域に比べたら高額なので頑張ったからと言って簡単には住みにくいけど・・
もし、住宅費を抑えて「都会」として住むなら京王線沿いで「千歳烏山」までがゲイライフを有意に楽しめるギリギリの場所じゃないかな。
別にそれ以降が田舎とかじゃなくて夜中にタクシーを拾っても高額にはなりにくいという意味ねw
自分は新宿に住んでしまうと逆にゲイ活動しなくなってしまう可能性とかがあるから、少し離れて「明大前」あたりなんかが楽しめそうかな。
欲をいえばもちろん新宿に住みたいけど・・
お酒もそんなに呑まない自分としては二丁目に行くこともないんだけど、そう考えると新宿に引っ越した後に俺がやるようなことってあるのかな・・
引っ越したあともインドアだから家にこもってそうで都会に住む意味ないなw
あなたにとって住まいとはなんですか?その理由次第では都会に引っ越すのも手段の一つです。
考察・まとめ
議論の要点や筆者自身の考えを簡潔にまとめたり、用語の解説を下に載せておきます。
ポイントをまとめると
- ゲイの中心地は新宿であり、リスクはあるがゲイとしての活動力が上がりやすい
- 活動するなら都会に居住した方がよく、京王線沿いの「千歳烏山」あたりまで
- ゲイライフを楽しめる都会なら家賃が安くてゲイの若者が多い中野坂上という地域
- 活動の仕方を工夫しないと閉鎖的な状況になりやすい
抜粋したところ以外での話では下記のような話もありました。
- 新宿に居住して車を持っているのはレベルが高めの人
- 電車などの交通機関も便利だが、高速にもアクセスしやすいので便利
- 夜中まで遊んでも都会近辺ならタクシーで帰ることもできる
- 西新宿マンションの地価が1億6000万円以上
そして、ゲイが同居しようとすると嫌がる不動産が多いのも事実で、そこは法整備などで政府が差別解消として推進してくれるとありがたいですね。
もし、自分が新宿に一軒家を建てることができたときには家の名称は「戯道館」で実践学習できる部屋を「戯道場」として開放しなくてはいけませんね(笑)
結論
テーマである「日本と外国の比較」と「都会・郊外・田舎の比較」について各1時間の対話をしていきました。
私なりの総括をしていきます。
総括
この2つのテーマがつながるところは「比較」ですね。
マクロな視点として国を比べ、ミクロの視点だと国内で比較しやすいものを探す!
始めは外国と比べるとすれば、海外の事情というある程度の知識を要することになり、もう一方は何を議題にするか悩んでいましたが、サクヤ君から「都会の田舎の違い」とか面白いかもという提案がありました。
今回は参加者が他にいなかったため、深掘りはできませんでしたがいつか人が集まったときに同じテーマで議論をしてみたいですね。
比較というテーマで議論をしましたが、日本を軸にしたとき全世界で下位な扱いでないにしても欧米の自由度を上位に見ることで卑下してしまうこともあるでしょう。
しかし、海外もまたLGBT問題やイベントがあるということは当事者にしか分からない不利益な点が多くあるということです。
自由は限度が過ぎるとめまいとなりますから、嫌な気持ちにならない程度の寛容さで過ごしましょう。
住まいも同じで必ずしも都会にいることやゲイ活をすることがストレス軽減につながるとは限りません。
テーマに比較を選びましたが、ときに比べることは毒となりますから普段は他人と比較することなく自分らしく生きるようにしましょう。
今回サクヤ氏はまさかのタクシーでやってきました!(金額は内緒w)
毎月開催を予定していますので興味ある方はX(@clubDANKON)のDMをご連絡ください。
場所については今回Xにて報告をしていたので次回も開始時には投稿する予定です。
ちなみに帰りに画像のボードがテーブルの下に潜ったのに気づかなくて忘れてしまいました。
恥ずかしくて取りにいけませんw(DKに直しておいてよかった・・)
趣味としてもこの女子会ならぬゲイ会に参加してみませんか?
次回予告
毎月下旬に新宿駅付近(だいたい二丁目近くのベローチェ)で開催を予定しています。
次回の開催は2024年9月28日(土)に開催予定しております。
テーマは「仕事」を考えており
「職場におけるゲイ事情」と「職業とゲイの関係性」です。
ぜひ次回の参加をお待ちしております。
ブログのお問合せ、X(@clubDANKON)からお知らせください。
哲学者の言葉
- プラトン『政治に参加しない罪に与えられる罰は、愚かな者に政治をされることである』
- カント『人間は全て、文明が進めば進むほど俳優になっていく』
- デューイ『教養とは想像力の成長のことを言うのである。そして教養と言うことが民主主義の合言葉になる』
- ラッセル『他人と比較してものを考える習慣は、致命的な習慣である』
- 墨子『安居なきに非ず、我に安心なきなり』
さて、上記に記した5個の格言は本に書かれている触りだけです。
より深い意味や他にも格言が気になったのであれば下に貼ったリンクの本をオススメします。
ぜひ皆さんのご参加をお待ちしております♪
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