性病 梅毒(ばいどく)ってなに?

性病

梅毒(ばいどく)の基本知識

症状
梅毒は発症してから経時的(第Ⅰ期から第Ⅲ期)にさまざまな症状が現れるのが特徴で、赤い発疹などが背中や性器等に現れます。時間の経過に伴い症状が消えたりしますが自然治癒はしませんので次の段階まで潜伏してます。初期の段階では痛みや痒みがありません。

原因
梅毒トレポネーマと呼ばれる細菌に感染することによって引き起こされる病気です。
主に性行為によって感染します。直接血液や粘膜を介して感染することもあり、アナルセックスだけでなくフェラでも感染する確率があるためコンドームで防ぐことは厳しいでしょう。感染した妊婦から胎児にも感染が起こることがあります。

治療法
ペニシリン系抗生剤の薬や点滴を投与します。薬なら約2週間以上服用することで無毒化させることが多く、他の人と性行為をしても感染を防ぐことができます。
ワクチンはありません

現状について

ニュース等により日本国内で流行っているのはご存じかと思います。
2009年に「仁(じん)」というドラマが流行り、江戸時代の遊郭で梅毒が取り扱われていたので症状なども知ってる方が多いかもしれませんね。昔は恐ろしい病でしたが現在は薬の進歩で梅毒による死者はほぼいません。進行しすぎると自他ともに異常が分かる状態になります。

梅毒を診断するには血液中の梅毒トレポネーマに対する抗体(病原体を攻撃するたんぱく質)の有無を確認する検査が必要になります。なので梅毒専用の検査キットで分かります。
コンドームの使用で防げるという見解をお持ちの方は多いですが男女ともフェラの時はゴムをしないことが普通なので感染確率が上がります。そして「模倣の名人」と言われるくらい全身への症状が様々なので梅毒検査が進まないのも仕方ない事ですね。

特に発展場などは暗いため、背中に沢山の赤い発疹が現れるバラ疹や、竿に赤いプクっとした腫れなどの症状も見逃してしまいます。
Twitterなどに流れる動画で竿に症状がある人もたまに見かけることがあります。

しかし、感染してもペニシリン系の薬で治療できるのでそこまで恐れる必要はないでしょう。しかし、ぺニシリンが使用できない体質(ペニシリンアレルギー)の方もいるので、その場合は他の薬で治療します。症状が出た場合は必ず検査をしましょう。場所にもよりますが結果は2日以内に出ます。

症状と検査方法

第Ⅰ期
感染後約3週間程度が経過すると、細菌の侵入部位に、限局性の発疹などの病変が出現したり、リンパ節の腫れを伴うこともある。これらの症状や所見は無痛性の場合が多く、約3~6週間で自然に軽快する。感染力が強い。

第Ⅱ期
第Ⅰ期の症状が改善して4~10週間ほど経過後、性器を中心として全身に皮疹や脱毛などの皮膚症状が現れるようになる。症状は手のひらや足のひら、全身に現れる。しかし、自分では見つけにくい背中や性器の付近に赤い発疹ができる人もいれば無症状に近い人も多い。
治療をしなくても数週間〜数ヶ月で症状が治まってしまう。感染力は強い状態が続く。

第Ⅲ期
感染後数年〜数十年が経過すると、ゴム腫、大動脈瘤や大動脈弁逆流症などの心血管、麻痺、神経に異常をきたし、致死的となることがある。
ゴム種はどの臓器にも形成され、皮膚、粘膜、骨に形成されることが多く、周囲の組織の破壊を伴う。
この状態に至るまで治療を行わないことは稀だが約2週間ほど点滴をして治療する。

検査結果
梅毒トレポネーマに対する抗体は感染してから3週間ほど経過しないと血液中に産生されないので、感染者と性接触してもすぐに感染が分からない。

医療機関によるが感染機会から3週間以上経過していれば血液を採取して「TP法」「RPR法」の両方で検査をする。
感染機会から2ヶ月以上経過していれば「TP法」により即日検査をするところがある。

感染結果は+とー、数値で結果が出る。+と-は「+だから陽性」という判断でないので検査結果時に医師に詳しく説明してもらうこと。
例:RPR:-でTP:+の場合は感染状態ではないが以前に掛かっているため抗体の保有者と診断することがある。抗体は微量なので感染者と接触すれば再感染する

数値は定められた倍数(抗体価)があり、倍数の値で判断をする。1に近いほど治癒は良好。
倍数の高い状態で結果がでると実際に治癒が良好でも数値は下がっていないように見えてしまう。

治療開始から1か月後、更に3か月後、更に半年後と、医療機関によるが間隔をあけて予後が良好か検査する。
数値が下がり感染力がなければ治癒したと言えるので他人への感染については気にしなくても良い。
陽性と診断された時に梅毒は合併症の可能性があることから必ずHIV検査などをすることになる。

更に詳しく専門的な知識が欲しい方はNIID国立感染研究所様などを参考にしてみてください。

※医師の監修によるものではなく私見も含めて簡素化した記事になりますのでご了承ください。

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